別表第1アの表

 法令における表は、表を用いて表現した方が簡潔で分かりやすいと考えられる場合に用いられ、本則の条文中に置かれるものと、附則の次に置かれるものとがあります。このうち、附則の次に置かれる表を別表といい、別表が2以上になると、「別表第1」、「別表第2」……と表示します。
 別表を細分する場合、一般職の職員の給与に関する法律では、イ、ロ、ハを使っていますので、市町村の横書きの条例の場合は、ア、イ、ウを使用しているところが多いのではないでしょうか。
 11月19日に公布された一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律(平成26年法律第105号)第2条では、別表第8ロ及びハの改正規定を
「別表第八ロ及びハを次のように改める。
 ロ 医療職俸給表(二)
   (略)
  備考 (略)
 ハ (略)                   」
としています。
 一方、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律(平成19年法律第118号)では、「別表第一イの表中「(略)」を「(略)」に改め、別表第一イの備考(二)中「179,200円」を「181,000円」に改め、別表第一ロの表中「(略)」を「(略)」に改める。」としています。
 別表の名称及び備考があることを考慮した改正規定であると考えられますが、細分された表を重ねて引用する場合は、どのようにするのでしょうか。
 防衛省の職員の給与等に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成25年政令第72号)では、
「別表第一イの表中「(略)」を「(略)」に改め、別表第一ロの表一等陸佐、一等海佐及び一等空佐の(一)欄の項中「(略)」を「(略)」に改め、同表一等陸佐、一等海佐及び一等空佐の(二)欄の項中「(略)」を「(略)」に改め、同表一等陸佐、一等海佐及び一等空佐の(三)欄の項中「(略)」を「(略)」に改め、同表二等陸佐、二等海佐及び二等空佐の項中「(略)」を「(略)」に改め、同表三等陸佐、三等海佐及び三等空佐の項中「(略)」を「(略)」に改める。」
とありますので、「別表第1アの表」を「同表」で受けてもよいのでしょうが、「同表」が「別表第1」を指すのか、「アの表」を指すのか、分かりにくいという点において、問題があると思います。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 00:30 | 法制執務

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