−管理人のたわごとブログ− 全協案件
「議会は、会議規則の定めるところにより、議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行うための場を設けることができる。」(地方自治法第100条第12項)
この規定は、地方自治法の一部を改正する法律(平成20年法律第69号)により規定されたものです。従来から、地方公共団体の議会では、全員協議会や委員会協議会、広報委員会や図書委員会といった法定外委員会が設置されていましたが、これらの委員会における活動は、法律の規定に基づくものではないことから、費用弁償や公務災害の対象外とされてきました。それを会議規則に定めることによって、法律上の議会活動として明確にすることがその趣旨であるとされています。
一方、「この規定がどのような法的効果を持つことになるのかについては、明らかではない。すなわち、これまでも地方議会においては、本法に規定がある本議会、常任委員会、議会運営委員会及び特別委員会、議員の派遣といった議会の会議や活動のほか、本法には定めはないが、事実上、議会にかかわる会議や活動が行われているという実態がある。そして、そうした事実上の会議や活動(例えば、全員協議会、正副委員長会議など)が否定されていたわけではない。したがって、改正は創設的効果をもたらすものではないと言える。また、この規定をもって、この規定によらない議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行う場を否定する、すなわち、この規定による以外の協議又は調整の場をなくすることとするものでもなかろう。このように考えると、必ずしも、この規定によって「議会の活動の範囲」が明確になるとは言い難いのではないかと思われる」(「逐条地方自治法」松本英昭著/学陽書房)という意見もあります。
現実問題としては、費用弁償や公務災害の対象となること以外には、あまり意味のない規定なのかもしれません。
本市の議会は、「議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行うための場」を会議規則によって設けていません。そして、議決事件以外で議会に報告しておきたい案件については、全協案件と称して全員協議会で報告することとしています。
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