−管理人のたわごとブログ− 公の施設を利用する権利に関する処分についての不服申立て等
「住民は、法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の役務の提供をひとしく受ける権利を有し」ています(地方自治法第10条第2項)。そして、役務の提供のうち、公の施設の利用関係について、普通地方公共団体は、「正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない」(同法第244条第2項)と規定されています。
「「正当な理由」に該当するかどうかは、個々具体的の場合に判断するほかはないが、一般的には、公の施設の利用に当たり使用料を払わない場合、公の施設の利用者が予定人員をこえる場合、その者に公の施設を利用させると他の利用者に著しく迷惑を及ぼす危険があることが明白な場合、その他公の施設の利用に関する規程に違反して公の施設を利用しようとする場合等は、正当な理由に該当すると解され」(最高裁平7.3.7参照。「逐条地方自治法」松本英昭著/学陽書房)ます。
正当な理由なく公の施設の利用を拒否された場合、住民は、「都道府県知事がした処分については総務大臣、市町村長がした処分については都道府県知事に審査請求をすることができる。この場合においては、異議申立てをすることもできる」(同法第244条の4第1項)とされています。また、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律第1条の地方自治法の一部改正により、不服申立ての前置規定が削除されましたが、公の施設を利用する権利に関する救済手続は、あまり活用されているようには思えません。
本市における裁判例も、公の施設を利用する権利に関する処分の取消しを求める行政事件ではなく、公の施設の使用が取り消されたことによって発生した損害に対する民事上の損害賠償請求事件でした。
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