−管理人のたわごとブログ− 措置要求すべき公平委員会(後編)
この場合は、市町村の公平委員会であると考えられます。派遣職員等の異なる地方公共団体の職を有する職員については、措置を要求する勤務条件を管理している地方公共団体の人事委員会又は公平委員会が審査機関であると解されるからです。
県費負担教職員の措置要求に関する行政実例を参考にして考えてみましょう。県費負担教職員の措置要求については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律施行令第7条の規定により、地方公務員法第46条の規定中「人事委員会」が「任命権者の属する地方公共団体の人事委員会」と読み替えられています。よって、県費負担教職員は、任命権者の属する地方公共団体の人事委員会、つまり、指定都市や教職員の任命権が委任されている市町村教育委員会が属する市町村を除き、都道府県の人事委員会に対して措置要求することになっています。
しかし、県費負担教職員の身分は市町村に属し、その職務遂行に当たっては、法令及び当該都道府県の例規のほか、当該市町村の条例及び規則並びに当該市町村教育委員会の定める教育委員会規則等に従い、かつ、市町村教育委員会その他職務上の上司の職務上の命令に従う義務を負っています。また、市町村教育委員会は、県費負担教職員の服務を監督する権限を有しています(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第43条第1項及び第2項)。
このことから、地方公務員法第47条に規定する人事委員会又は公平委員会が必要な勧告をしなければならない「権限を有する地方公共団体の機関」とは、任命権者に限らず、教職員の勤務条件について権限を有している市町村教育委員会、市町村長等もこれに該当すると解されているところです(昭和32年2月1日付け行政実例)。しかし、このような場合には、その実効性を確保するためにも、当該勤務条件を管理する権限を有する機関が属する地方公共団体の人事委員会又は公平委員会に措置要求することができると解することが立法趣旨にもかなうものであると考えられます。
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投稿者 : 2013年8月12日 16:53