「ください」と「下さい」

 本市における公用文の表記の中で、最も多い間違いの一つに「〜(して)下さい」があります。正しくは、「〜(して)ください」と表記します。
 「助詞及び助動詞並びにそれらと類似した語句は、原則として平仮名で表記する」(「分かりやすい公用文の書き方」礒崎陽輔著/ぎょうせい)とされています。「下さい」と表記すると、動詞「くれる・くれ」の尊敬・丁寧表現になります。
 良い例が「言葉に関する問答集・総集編」(文化庁/国立印刷局)に掲載されていますので、引用します。
「⑴ 桃太郎さん桃太郎さん
   お腰につけた黍団子
   一つわたしにクダサイな(文部省唱歌)
 ⑵ トン、トン、トン
   あけてクダサイ。
   わたしです。(北原白秋「お月夜」)」
 ⑴が「下さい」で、⑵が「ください」です。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:21 | 文書事務

コメント

初めまして。

「オデンワクダサイ」と伝言するときに、

「お電話ください」と書いたら Call me, please.
「お電話下さい」と書いたら Give me a telephone.
ということなのでしょうか。

投稿者 kenshokuin : 2010年4月26日 22:47

はじめまして。
御質問の「オデンワクダサイ」のように、「お」や「御」の付く言葉の後にくる場合は、「お電話ください」と平仮名で表記することとされています(分かりやすい公用文の書き方」参照)。
また、単独の動詞として「クダサイ」を用いる場合は、「下さい」と表記することとされていますので、御質問のケースですと、「お電話を下さい」と助詞が必要になるのではないでしょうか。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 2010年4月27日 19:02

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