リアル「再生の町」(エピローグ)

 優れたというか、理想的な自治体というと、どこを想像しますか?あくまで外から見聞きしただけですが、自分ならば、全国に先駆けて自治基本条例を制定した北海道ニセコ町や議会基本条例を制定した北海道栗山町、「合併をしない宣言」をし、議員報酬を日当制にした福島県矢祭町などでしょうか。こうしてみると、行政レベルに自治体の規模など関係がないように思いますが、では、これらの町と本市とでは、何が違うのでしょうか。それは、住民の意識ではないかと思うのです。
 財政破綻に限らず、その自治体の問題は、最終的には、その住民が責任を負わなければなりません。
 最近では、「地域主権」なる言葉も使われるようになってきましたが、市町村を構成する最も基本的な組織の一つである町内会は、機能していますか。役員になってくれる人がいなくて困っていませんか。町内会にも加入せず、権利だけを要求してくるような人はいませんか。生活保護を受けるために、税や保険料を減免してもらうために、子や孫を保育所に入れてもらうために、要介護認定を上げてもらうために、路地裏に防犯灯を設置してもらうために、ゴミの収集場所を移設してもらうために等々、そういったことのためにのみ、選挙権を行使していませんか。それでは、アカンのです。
 住民の一人一人が、市のため、地域のために考え、行動する必要があると思うのです。しかし、そういう意識を育成することが、実は、一番難しいのです。そのための最善の方法も考えつかなければ、途方もない時間も必要だと思います。財政健全化計画の計画期間は、19年です。二度とこんなことにならないために、19年間で健全化を図るとともに、こうした意識もはぐくんでいかなければならないのではないでしょうか。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:15 | その他

コメント

本題と全く関係ない話で恐縮ですが、2007年8月30日の「事務に関する説明書」で投稿した者です。
以前からずっと気になっていたのですが、最近読んだ本に理由が書かれていましたので、ご承知かもしれませんが、参考までにお知らせします。本市は、過日、作成したばかりですが、来年度はスタイルを見直す必要がある気がします。

「地域社会における住民生活上の課題への取組みを共に考えるための基礎的情報・データを文書で議会に提出するのが、地方自治法第122条の『当該地方公共団体の事務に関する説明書』であって、それは英国において、政府から国会に提出され、全議員に印刷配布される国政に関する報告書を参考にして立案されたものです。」(大森誠二著「新地方議会の話」から)

投稿者 ゴンベイ : 2010年3月3日 17:00

情報提供ありがとうございます。
この話は、知りませんでした。
ぎょうせいの本ですね。また、読ませていただきます。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 2010年3月4日 17:45

市を食い物にした連中、まだ食い物にしようとしている連中がいます。
腹立たしいです。
市がこけることでこういう連中もこけるんなら、いっそこけた方がいいかもしれません。

それが善良な市民のためじゃないかとさえ思います。

投稿者 謎のチクリ魔 : 2010年3月10日 23:10

本音のコメント、ありがとうございます。
口に出しては言えませんが、そう思っている職員も相当いるのではないでしょうか。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 2010年3月11日 18:20

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