年度末

 「普通地方公共団体の会計年度は、毎年4月1日に始まり、翌年3月31日に終わるものとする」(地方自治法第208条第1項)。
 平成21年度が終了しました。いつものことながら、バタバタでした。そして、また明日からバタバタと平成22年度が始まります。実は、24日に人事異動の内示があり、残留(15年目)することになりました。
 もう一年、この調子で「反則法制」を続けようと思います。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 19:19 | その他 | コメント (0) | -

入札保証金及び契約保証金の免除(後編)

 このことについては、「地方財務実務提要」(地方自治制度研究会編集/ぎょうせい)5942ページに次のように記されています。
 「これらの規定を文理解釈すれば、たしかにすべての契約について入札保証金及び契約保証金を収めなければならないことになるでしょう。しかしながら、この規定は法律上、相手方に対して納付義務を課しているわけではなく、したがって、相手方としては契約締結義務はあっても、保証金の納付義務は負わない旨の主張をすることも考えられ、契約保証金についていえば、すべての契約について契約保証金を納付させるということはできないでしょう。
 したがって、いくら地方公共団体の契約事務執行者に保証金の徴収を義務付けられてはいても、例えば、地方公共団体が私人から特定の土地を購入する場合、借りる場合、相手方がそれを拒否すれば、契約が締結できないということになり、結局、契約の放棄か契約保証金の徴収を放棄するかいずれのデメリットが大きいかという比較の問題となるわけで、入札保証金、契約保証金は、契約の締結、契約の履行を担保するために徴収するものであり、他の手段によってそれが担保されれば納付させる必要がないことから考えますと、自治令第一六七条の七,第一六七条の一六の規定は、これらの場合を除き納付させなければならない、という趣旨であると解すべきです。」
 うーん……理解できますか?自分は、理解できません。
 同書によると、入札保証金の全部又は一部を納付させないことができる場合に、「⑴契約書の作成を省略することができるとき。⑵一〇〇万円以下の契約を締結するとき。⑶入札参加資格のある者の入札」を規定することは差し支えないかとの質疑に対し、平成12年4月18日付け自治行第19号行政局長通知によると、入札保証金の全部又は一部を納付させないことができる場合は、「@入札保証金に代わる保険等によって担保されている場合、A入札保証金を没収するような事態の発生が考えられないか、若しくはその可能性が極めて低いことが客観的に認められる場合」であって、「この観点から設問の態様を考察してみますと、⑴〜⑶ともに、右の通知で示している具体的事例に比較してこれを免除する理由とするには十分とは言い難いと思われ、したがって、ここに示した理由のみをもって一律にこれに該当する場合について入札保証金の納付を免除する取扱いとすることは、極めて不適当と考えられます」とあります。
 また、「⑴自治令第一六七条の五及び第一六七条の一一に規定する資格を有する者による一般競争に付する場合において、落札者が契約を結ばないこととなるおそれがないと認められるとき(予算決算及び会計令第七七条第二号参照)、⑵自治令第一六七条の五及び第一六七条の一一に規定する資格を有する者による一般競争に付し、若しくは指名競争若しくはせり売りに付し、又は随意契約による場合において、その必要がないと認められるとき(予算決算及び会計令第一〇〇条の三第二号参照)」という規定を追加することについても、「地方公共団体の減免できる場合の基準は、国の場合の基準と比べると相当厳しいということができますが、これは、従来の地方公共団体の実際の運用について、公正を欠く事例があったため契約の締結及び契約の履行の確保を一段と確実たらしめるための要請に基づくものです。
 したがって、設問のような規定を設けることについては、通知で示されている場合を相当緩和した内容になっていますので、法令上許容された範囲なのか疑問が生じることになると考えます」とあります。
 ところが、相当数の市町村が財務規則や契約規則でこうした規定を置いています。現実の問題として、入札保証金や契約保証金を納付させるのは、色々と難しいのでしょう。法律の規定が実務と乖離した結果、地方公共団体の規則において、グレーな規定が散見される事例の一つです。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 19:36 | 地方自治法 | コメント (-1) | -

最低制限価格の事前公表

 「公共工事の入札で「最低制限価格」を事前公表している自治体で、不況による過当競争のため複数の業者が下限価格で並び、くじ引きで落札業者が選ばれる事態が急増した。工事の質の低下や下請けへのしわ寄せが懸念されるとの指摘もあり、国土交通省は事後公表への転換を各自治体に要請。大阪府でも09年度の対象となる入札のくじ引き率が85%に達し、一部を試験的に事後公表に切り替えた」(3月10日付け朝日新聞夕刊)。
 予定価格の事前公表や最低制限価格制度は、地方公共団体特有の制度です。これらの制度については、「公共工事の入札及び契約の適正化の推進について」(平成20年3月31日付け総行行第38号・国総入企第35号通知)でも「その価格が目安となって適正な競争が行われにくくなること、建設業者の見積努力を損なわせること、談合が一層容易に行われる可能性があること等の入札前に予定価格を事前公表することによる弊害を踏まえ、予定価格の事前公表の取りやめ等の対応を行うものとすること」及び「最低制限価格等と同額での入札による抽選落札を増加させ、適切な積算を行わず入札を行った業者が受注する事態が生じることが特に懸念されることから、最低制限価格等の事前公表を行っている地方公共団体においては、上記弊害を踏まえ、最低制限価格等の事前公表の取りやめ等の対応を行うこと」とされています。
 本市も予定価格及び最低制限価格を事前公表している地方公共団体の一つですが、そろそろ「事前公表の取りやめ等の対応」について、検討した方がいいかもしれません。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:18 | 地方自治法 | コメント (0) | -

阿鼻叫喚

 「開会中の市議会本会議への出席を拒否した鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(51)は8日、市議会産業厚生委員会で、議員に対し説明を拒んだうえ、議員らと言い争いになり「お前たちとは話をしない」と声を荒らげて退席した。 市議会は本会議流会に続き、委員会審査も空転する事態となり混乱が続いている。
 複数の議員によると、教育法について説明を求めた委員に対し、担当課長は「市長の指示で何も答えられない」と答弁。委員会側は竹原市長に出席を求めたが、市長は質問に答えず「議会は今も私を不信任している」と主張して委員会室を後にしたという。市議会は10日に本会議を再開予定だが、市長派の松元薫久議員は「このままでは市長が出席しても、審議が進むか不安」と話した。
 西尾隆・国際基督教大教授(地方自治論)の話「議会との対立は通常、特定の争点を浮き彫りにする目的もあるが、今回は政策的な意味がほとんど見えない。市長は説明責任を果たしておらず、市政の機能停止は必至だ」」(3月9日付け読売新聞朝刊)。
 阿久根市長については、愛読している「講学政策法務」でZ-Bergさんも何度か記事にしています。
 「市長の指示で何も答えられない」という答弁があるんですね。ま、そう答弁しないと懲戒免職になるのでしょう。ここまでくると狂っているとしか思えません。独裁者というよりは、カルト教団の教祖といったところでしょうか。
 ただ、問題は、こういう人物を市民が選挙で選んだということです。失礼ながら、阿久根市民のみなさん、良識を持ってください。阿久根市職員のみなさん、それでも頑張ってください。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:14 | その他 | コメント (2) | -

入札保証金及び契約保証金の免除(前編)

 「普通地方公共団体は、一般競争入札により契約を締結しようとするときは、入札に参加しようとする者をして当該普通地方公共団体の規則で定める率又は額の入札保証金を納めさせなければならない。」(地方自治法施行令第167条の7第1項)
 「普通地方公共団体は、当該普通地方公共団体と契約を締結する者をして当該普通地方公共団体の規則で定める率又は額の契約保証金を納めさせなければならない。」(同令第167条の16第1項)
 同令では「させなければならない」と規定していますが、「入札保証金及び契約保証金について」(平成12年4月18日付け自治行第19号行政局長通知)によると、「これらの規定の趣旨は、契約締結や契約履行をより一層確実に担保しようとするものであり、この趣旨に反しない限り、規則で定めるところにより、入札保証金又は契約保証金の全部又は一部を納付させないこととすることも差し支えない」とされており、別添でその場合が掲げられています。
 それによると、入札保証金の全部又は一部を納付させないことができる場合は、@競争入札に参加しようとする者が保険会社との間に当該地方公共団体を被保険者とする入札保証保険契約を締結したとき、A競争入札に付する場合において、地方自治法施行令第167条の5及び第167条の11に規定する資格を有する者で過去2か年の間に国(公社、公団を含む。)又は地方公共団体と種類及び規模をほぼ同じくする契約を数回以上にわたって締結し、かつ、これらをすべて誠実に履行したものについて、その者が契約を締結しないこととなるおそれがないと認められるときとされています。
 また、契約保証金の全部又は一部を納付させないことができる場合は、@契約の相手方が保険会社との間に当該地方公共団体を被保険者とする履行保証保険契約を締結したとき、A契約の相手方から委託を受けた保険会社、銀行、農林中央金庫その他予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号)第100条の3第2号の規定に基づき財務大臣が指定する金融機関と工事履行保証契約を締結したとき、B地方自治法施行令第167条の5及び第167条の11に規定する資格を有する者と契約を締結する場合において、その者が過去2か年の間に国(公社、公団を含む。)又は地方公共団体と種類及び規模をほぼ同じくする契約を数回以上にわたって締結し、これらをすべて誠実に履行し、かつ、契約を履行しないこととなるおそれがないと認められるとき、C法令に基づき延納が認められる場合において確実な担保が提供されたとき、D物品を売り払う契約を締結する場合において、売払代金が即納されるとき、E随意契約を締結する場合において、契約金額が少額であり、かつ、契約の相手方が契約を履行しないこととなるおそれがないときとされています。
 しかし、政令で「させなければならない」と規定しているものを、通知によって「この趣旨に反しない限り、規則で定めるところにより、入札保証金又は契約保証金の全部又は一部を納付させないこととすることも差し支えない」とすることには、疑義があります。やはり、政令で、当該普通地方公共団体の規則で定めるところにより、入札保証金又は契約保証金の全部又は一部を納付させないことができるとする規定を置くべきではないでしょうか。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:33 | 地方自治法 | コメント (0) | -

リアル「再生の町」(エピローグ)

 優れたというか、理想的な自治体というと、どこを想像しますか?あくまで外から見聞きしただけですが、自分ならば、全国に先駆けて自治基本条例を制定した北海道ニセコ町や議会基本条例を制定した北海道栗山町、「合併をしない宣言」をし、議員報酬を日当制にした福島県矢祭町などでしょうか。こうしてみると、行政レベルに自治体の規模など関係がないように思いますが、では、これらの町と本市とでは、何が違うのでしょうか。それは、住民の意識ではないかと思うのです。
 財政破綻に限らず、その自治体の問題は、最終的には、その住民が責任を負わなければなりません。
 最近では、「地域主権」なる言葉も使われるようになってきましたが、市町村を構成する最も基本的な組織の一つである町内会は、機能していますか。役員になってくれる人がいなくて困っていませんか。町内会にも加入せず、権利だけを要求してくるような人はいませんか。生活保護を受けるために、税や保険料を減免してもらうために、子や孫を保育所に入れてもらうために、要介護認定を上げてもらうために、路地裏に防犯灯を設置してもらうために、ゴミの収集場所を移設してもらうために等々、そういったことのためにのみ、選挙権を行使していませんか。それでは、アカンのです。
 住民の一人一人が、市のため、地域のために考え、行動する必要があると思うのです。しかし、そういう意識を育成することが、実は、一番難しいのです。そのための最善の方法も考えつかなければ、途方もない時間も必要だと思います。財政健全化計画の計画期間は、19年です。二度とこんなことにならないために、19年間で健全化を図るとともに、こうした意識もはぐくんでいかなければならないのではないでしょうか。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:15 | その他 | コメント (4) | -
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