−管理人のたわごとブログ− 2010年12月
「地方公共団体の休日は、条例で定める」(地方自治法第4条の2第1項)ものとされ、同条第2項にその基準が示されています。そのうち、同項第3号は、「年末又は年始における日で条例で定めるもの」と規定しています。
「国の行政機関は従来から毎年十二月二十九日から翌年の一月三日までの期間をいわゆる年末年始の休日としており、地方公共団体においても、これらの日を休日としている団体が多いが、地方公共団体の業務は住民に身近なものが多いこと等から、地域の実情に応じ年末の休日の時期を遅らせるなど国と異なる対応もみられる。このようなことから、年末又は年始における休日については、各地方公共団体が、その実情も踏まえながら、条例で定めることとした」(「逐条地方自治法」松本英昭著/学陽書房)そうです。
本市の休日を定める条例第2条第1項第3号は、「12月30日から翌年の1月4日までの日」と規定しています。この条例が制定された当時は、中小企業の多い南河内、泉南地域等の市町村では、年末年始の休みを1日ずらしていたようなのですが、国・府に合わせて改正する市町村が相次ぎ、泉南地域の市町村も「12月30日から翌年の1月4日まで」とする年末年始の休日は、今年度限りとなります。
なお、「年末年始における地方公共団体の休日については、国の行政機関に関して定められている年末年始の休日の期間よりも長い休日を定めることはできないと解され」(前掲書)ています。
今年最後の反則法制です。今年もたわごとにお付き合いいただき、ありがとうございました。
みなさん、良いお年をお迎えください。
「沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突を巡るビデオ映像流出事件で、海上保安庁は22日、第5管区海上保安本部の神戸海上保安部に所属する一色正春・元主任航海士(43)を停職12カ月の懲戒処分にした。一色元航海士は同日、依願退職した。」(12月23日付け毎日新聞朝刊)
「1年間の停職処分て、いけたっけ?」と気になって、人事院規則12−0(職員の懲戒)を見てみると、確かに、「停職の期間は、一日以上一年以下とする」(第2条)と規定しています。それでも違和感を感じたので、本市の条例を見ると、「停職の期間は、1日以上6月以下とする」と規定しています。条例案(職員の懲戒の手続及び効果に関する条例(案)(昭和26年7月7日地自乙発第263号))第5条第1項も「停職の期間は、1日以上6月以下とする」と規定しています。
ちなみに、減給についても、人規12−3第3条が「一年以下の期間、俸給の月額の五分の一以下に相当する額を、給与から減ずるものとする」と規定しているのに対し、条例(例)第4条は「1日以上6月以下給料及びこれに対する勤務地手当の合計額の10分の1以下を減ずるものとする」と規定しています(勤務地手当は、現在の地域手当)。
ネットで検索してみると、条例(案)ではなく、人事院規則に準拠した懲戒の手続及び効果に関する条例を制定している地方公共団体もあるようですが、懲戒処分の効果にこんな違いがあったとは、知りませんでした。
ほとんどの地方公共団体では、罰則の定めのある条例を制定する場合は、事前に地方検察庁と協議し、「貴見のとおりで差し支えない」旨の協議書をいただくことが慣例になっています。協議の是非はともかくとして、条例の実効性を確保するためには、必要なことではないでしょうか(以前、某市の法規係長が「ウチは、市長の方針で検察協議せーへんことになってますねん。そやから、いっぺん、やってみたいですわ。」とおっしゃっていましたが、市長の代わった今は、どうしているのでしょうか。)。
実は、この根拠がはっきりとしません。そんな中、「自治実務セミナー43巻5号(平成16年5月号)」(第一法規)の「よりみち環境法」で、北村喜宣上智大学教授は、「「これが「本当の根拠」かどうかは、怪しいのであるが」と前置きをした上で、「こうした実務の開始であるが、「検察官が地方自治体の制定する条例のうち罰則の定めのあるものの立案等に関与するようになったのは、昭和26年4月1日付けで最高検察庁、高等検察庁及び地方検察庁に条例係検事が置かれてから」とされる。この措置は、法務府刑政長官通牒によるものであったが、その理由は、「一般的には地方自治体の条例は、国の法令に比べると技術的に未熟のうらみなしとしないので、罰則適用上不都合な点も多々ある」ことによる。「関係自治体から意見を求められた場合には条例係検事においてこれに協力して然るべき」という認識が、示されている」。その後、「この実務を当初担当していた「条例係検事」は、昭和34年2月26日付け法務大臣訓令「係検事に関する規程」により廃止されたが、条例審査は、「指導係検事の担当事務として引き継がれ、現在〔文書内容から推測すると、昭和61年以降のある時点〕に至っています。」という。」と書かれています。
おそらく、これが「本当の根拠」なんでしょうね。
先月、消費者庁企画課個人情報保護推進室から個人情報の保護に関する法律についてのリーフレットが送付されてきました。
リーフレットは、「個人情報保護法上の個人情報の提供に関するルールについて」、「学校における緊急連絡網の作成・配布について」、「民生委員・児童委員の活動のための情報提供について」、「自治会における名簿の作成・配布について」の4種類があり、そのどれもが「「個人情報」を活用し、人のつながりを大切にした社会へ」と「「個人情報」を漏らさないために適切な管理を」を柱として、個人情報保護法について、分かりやすく説明しています。早速、関係課に配布させていただきました。
個人情報保護法は、個人情報保護条例も含めて、その施行時から、個人情報に対する過剰反応が問題になっていました。そのため、国や地方公共団体等が、過剰反応を抑制・解消し、個人情報を適正に活用するよう、様々なPRを行っています。このリーフレットもその一環なのでしょうが、あまり効果が上がっているようには思われません。それは、なぜなのでしょうか。
個人情報に対する過剰反応は、一般的に、個人情報保護法に対する誤解や無理解がその原因であると言われています。しかし、本当に、個人情報保護法に対する誤解や無理解だけがその原因なのでしょうか。
例えば、リーフレットにも記載されているように、私立学校で名簿を作成・配布するためには、原則として本人同意が必要になってきます。市町村の個人情報保護条例が個人情報保護法と同じ趣旨の規定をしていると仮定して、市町村立学校で名簿を作成・配布する場合を考えてみると、本人同意が必要であるならば、名簿を作成・配布することは、現実には、まず不可能です(そうではない市町村もあるかもしれませんが……)。ならば、市町村立学校において、緊急連絡網などの名簿の作成・配布ができなくなったのは、個人情報保護法(条例)に対する誤解や無理解ではなく、個人情報保護法(条例)を適正に運用した結果ということになります。これが、いくらPRをしても、効果が上がっているようには思われない理由の一つなのではないでしょうか。
一国多制度推進ネットワーク公開キックオフ会議が次のとおり開催されます。
https://sites.google.com/site/ikkokutaseido/oshirase
ちなみに、設立趣意書は、次のとおりです。
https://sites.google.com/site/ikkokutaseido/home/setsuritsushuisho
スゴイことを考えている自治体の職員もいるもんだと敬意を表しながら、せめて広報だけでもさせてもらいましょう(広報開始日から1日遅れですが……)。
「 普通地方公共団体は、普通地方公共団体の事務の一部を共同して管理し及び執行し、若しくは普通
地方公共団体の事務の管理及び執行について連絡調整を図り、又は広域にわたる総合的な計画を
共同して作成するため、協議により規約を定め、普通地方公共団体の協議会を設けることができる。
2 普通地方公共団体は、協議会を設けたときは、その旨及び規約を告示するとともに、都道府県の加
入するものにあっては総務大臣、その他のものにあっては都道府県知事に届け出なければならない。
3 第1項の協議については、関係普通地方公共団体の議会の議決を経なければならない。ただし、普
通地方公共団体の事務の管理及び執行について連絡調整を図るため普通地方公共団体の協議会を
設ける場合は、この限りでない。」(地方自治法第252条の2第1項から第3項まで)
この議案を作成するに当たり、関係普通地方公共団体の担当課が調整を行うのですが、これが簡単にはいきません。そもそも、議案というものは、ローカルルールの塊みたいなものですから、普通地方公共団体ごとに独自のルールがあり、それが調整を難しくさせています。本市の場合、一応意見は言いますが、示された案のとおりにするのが基本的なスタンスです。ですから、このタイプの議案は、いまだに定型化できていません。
12月定例会で地方自治法上の協議会を廃止する議案を提案しました。この議案についての意見は、次の3点です。
1 協議会は、普通地方公共団体相互間の協力の方法の一つです。「「協議会」とは、一部事務組合のように法人格を有するものではなく、いわば関係普通地方公共団体の共同の執務組織ともいうべきものである。したがって、協議会固有の財産又は職員を有しないのが建前」(「逐条地方自治法」松本英昭著/学陽書房)とされています。
2 「協議する」ことについて議決を得るのではなく、「廃止する」という協議の内容について議決を得るべきです(2010年8月6日付け記事参照)。
3 「協議会を廃止しようとするときは、第252条の2第1項から第3項までの例によりこれを行わなければならない」(地方自治法第252条の6)とされています。第252条の2第1項が規約を定めることによって協議会を設けることができるならば、協議会を廃止するには、規約を廃止するべきだと考えられます。ただし、これは、少数意見と思われます。
A君「府庁、WTCに引っ越してるみたいすけど、あれたしか、否決されたんと違(ち)ゃいましたん?」
自分「おう。否決されたけどな。自治法で規定してる「事務所」っちゅーのは、主たる事務所のこっちゃね
ん。せやから、あくまで府庁の本庁舎は谷四(谷町四丁目)にあって、WTCの方は、分室っちゅーか分
庁舎みたいな位置付けやな。」
A君「それやったら、WTCの方も条例で規定せなアカンと違(ち)ゃいますん?」
自分「行政実例があってな、支所や出張所、府の場合やと支庁や地方事務所やな、を設置するんやっ
たら、条例で規定せんならんねんけど、あくまで庁舎の分室として設置するんやったら、条例で規定
せんでもええとされてんねん。」
A君「……。それと、モトの府庁の位置を定める条例てどこにあるんですか?」
自分「よう見つけんか。そらそやろ。ないんやさけ。」
A君「えー!?なんでないんすか?」
自分「地方自治法施行規程っちゅー政令があってな、その第1条で「地方公共団体の事務所の現に在
る位置は、地方自治法第4条の条例で定めたものとみなす」とされとるよってや。そやから、WTC行く
ときの府庁の位置を定める条例は、一部改正条例やのうて、新規の制定条例として提案されてんね
ん。」
A君「ふーん。」
自分「基礎的自治体である市町村とそれを包括する都道府県やったら、その庁舎の性格も違うわな。W
TC移転の件は、府やから起きた騒動やと思うで。」
A君「たしかに。市町村やったら、移転の話はタブーっすね。しかし、WTCて、交通の便悪いっすよね。
ほんで、あの辺、コスプレイヤーの聖地になってますよ。」
自分「ワシもこの前行ってびっくりしたわ。」
A君「新聞とか見たら、維持管理費にごっつい金かかるみたいやし、雨漏りやとか携帯圏外やとか。なん
であんな不便なとこ行くんすか?」
自分「そら知らん。直接、知事に聞いてくれ。ま、自治法の4条2項は、「事務所の位置を定め又はこれ
を変更するに当っては、住民の利用に最も便利であるように、交通の事情、他の官公署との関係等に
ついて適当な考慮を払わなければならない」て規定されてんのやけどな。」
A君「WTC行くぐらいやったら、RGT行ったらええんすよねえ。」
自分「RGTてなんや?」
A君「りんくう・ゲート・タワーですわ。」
自分「府庁がりんくうタウン来るんか。わははは〜。そらええのう。」
11月30日は、昨年と同様、第4回臨時会(11月)の本会議と12月定例会(第4回)の議会運営委員会が開催されました。
臨時会の付議事件は、これも昨年と同様、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律の施行に伴う給与条例等の一部を改正する条例の制定ですが、財政健全化団体である本市の場合、独自に給与の見直しを実施している部分がありますので、単純に法律どおりとはいかないのが面倒なところです。(しかし、官報の特別号外(第27号)は、いつの間にインターネット版官報にアップされたのやら……)
また、12月定例会は、市立病院の地方独立行政法人化に伴い、関係条例の制定改廃がてんこ盛りでした。
11月は、キツかったです。
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