リアル「再生の町」(プロローグ)

 NHK土曜ドラマ「再生の町」が放送されています。架空の市である大阪府なみはや市を舞台に、地方自治体の「財政破綻」と「再生への道のり」を描く社会派のドラマです。
 門真市、泉南市及び堺市でロケをしているようですが、このドラマの放送が決まったときから、庁内ではウチ(本市)がモデルやと話題になっていました。「財政破綻」という事実だけでなく、NHK土曜ドラマのホームページで「再生の町」の予告に「新空港がうんぬん」という言葉があったからです。今のところドラマでは「新空港」らしきものは登場しませんが、ホームページで「キャスト」のなみはや市議会議長権藤武雄を見ると、「新空港の開設に合わせ、高層ビル、大型ホール、ニュータウン等の「なみはや未来計画」を前市長と二人三脚で推し進め、市の発展を計ってきたが、財政が破綻」とあります。
 ドラマは5回で終了しますが、現実はそうはいきません。ドラマはドラマとして楽しみながら、リアルな「再生の町」について、思うところを書いてみたいと思います。ただし、財政に関してはまったくの素人ですので、的のはずれた内容になるかもしれません。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 13:17 | その他 | コメント (2) | -

A市○○センター

 A市○○センターとは、何でしょうか。支所又は出張所?行政機関?内部組織?公の施設?それとも単なる施設でしょうか?
 支所及び出張所、行政機関、長の直近下位の内部組織並びに公の施設の設置は、条例で定める必要があります(地方自治法第155条第2項、第156条第2項、第158条第1項後段、第244条の2第1項)。
 「法に規定する支所である限り出張所等の他の名称を使用することは適当でない」(昭和22年11月19日通知)とされていますが、「もとよりこれらの名称を用いないから違法であるという問題は生じない」(「逐条地方自治法」松本英昭著/学陽書房)と解されていることから、○○センターという名称の支所や出張所もあるのでしょう。この場合は、当該条例中に「第155条第1項の規定に基づき」や「出張所として」等の文言を規定することによって、○○センターの性格を明確にするのが適当ではないかと思われます。
 なお、支所と出張所の相違については、「支所は市町村内の特定区域を限り主として市町村の事務の全般にわたって事務を掌る事務所を意味するのに対し、出張所は住民の便宜のために市役所又は町村役場まで出向かなくてもすむ程度の簡単な事務を処理するために設置するいわゆる市役所又は町村役場の窓口の延長という観念である」(昭和33年2月26日行政実例)とされています。
 行政機関とは、「普通地方公共団体の長の権限に属する全般の事務を処理するようなものを除き、特定の行政部門の権能(たとえば、保健、徴税、河川管理等)を処理するため設置する機関(「個別出先機関」又は「特定(特別)出先機関」)を意味する」(「逐条地方自治法」松本英昭著/学陽書房)ものと解されており、長の直近下位の内部組織とは、「地方公共団体の長の権限に属する事務を分掌するために設けられる最上位の組織を意味するものであり、局又は部若しくはこれに準ずる組織の名称如何にかかわらず条例で定めることが必要」(平成15年7月17日通知)とされています。また、公の施設とは、「住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設」(地方自治法第244条第1項)です。
 行政機関又は公の施設の条例を制定する場合、大阪府では、「当該施設の性格に応じ、例のように「大阪府」と「大阪府立」とを区分して題名を付ける。すなわち、当該施設が行政機関であれば「大阪府」を冠し、公の施設(自治法244条1項)であれば「大阪府立」を冠すること」(「法規事務の手引」大阪府)としています。
 長の直近下位の内部組織は事務分掌条例等で、直近下位の内部組織の下の組織は事務分掌規則等で規定されています。しかし、中には、単独で規則設置されている○○センターがあります。これは、例えば工事事務所、物産斡旋事務所等の「局部の下の分課に相当するもの」(昭和29年5月12日・昭和29年10月16日行政実例)であると考えられます。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:17 | 地方自治法 | コメント (0) | -

泉佐野市、財政健全化団体へ

 「大阪府泉佐野市は1日開会した9月定例市議会に、地方公共団体財政健全化法の早期健全化団体になることが確定したと正式に報告した。関西国際空港の開港に伴って実施した施設整備などの負担が響き、財政状況が極度に悪化し、改善できなかった。
 同法に基づき2008年度決算から算出することになった4つの財政指標のうち、連結実質赤字比率が26.42%、将来負担比率が393.5%と財政の健全度を示す基準をクリアできなかった。
 市は今後、市議会と調整しながら財政健全化計画をまとめ、来年3月までに国と大阪府に提出する」(9月2日付け日経新聞朝刊)。
 「地方公共団体財政健全化法で、財政破綻寸前の「早期健全化団体」になることが確定した大阪府泉佐野市は1日、今年度中に策定する財政健全化計画の素案を市議会に示した。市は今後20年間で総額460億円の収支改善を目指して、職員数を4分の1減らし、遊休地の処分や市民サービスの手数料などの値上げを進める」(9月2日付け朝日新聞夕刊)。
 「大阪府泉佐野市が、平成20年度決算から新たに適用される地方公共団体財政健全化法(新法)の基準で、財政破綻寸前の早期健全化団体に移行した。市が「危機的状況ではなく、(財政破綻した北海道)夕張市のようになるわけではない」とし、税収増などで3年連続の黒字を計上、国の地方交付税が配分されない不交付団体となるにもかかわらず、黄信号が点灯したのはなぜか。背景には開港15周年を迎えた関西国際空港関連投資という負の遺産があった」(9月5日付け産経新聞朝刊)。
 「地方自治体財政健全化法の「早期健全化団体」入りが確定している泉佐野市が10日、市議会行財政委員会に示した財政健全化計画素案。公共施設使用料の値上げなど市民サービスに切り込む内容に、議員からは「市民に負担を強いるのはやめるべきだ」などと不満や疑問の声が相次いだ」(9月11日付け読売新聞朝刊)。
 正に、リアル「再生の町」ですね。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 13:19 | その他 | コメント (3) | -

公益通報者保護制度

 平成18年4月1日から公益通報者保護法が施行されています。同法は、公益通報の要件が厳しい、公益通報者の保護の範囲が狭い等の批判もあるようですが、それまで何の保護もなかった公益通報者を法律で保護することとしたことは、大きな意味があると思います。
 市町村においては、「国の行政機関の通報処理ガイドライン(内部の職員等からの通報)」(平成17年7月19日関係省庁申合せ)等を参考に訓令や要綱といった内部規程で内部職員からの公益通報を制度化しているところが多いように見受けられますが、運用状況の公表が0件となっているところがほとんどではないでしょうか。
 公益通報者保護制度は、民間企業の労働者が処分又は勧告等の権限を有する行政機関に対して公益通報をすることに意味があるのであって、小規模な市町村が内部職員等からの公益通報を制度化したところで、機能はしません。
 それは、通報対象事実がまれであるということが大きな理由ですが、大部分の市町村が内部組織として公益通報処理委員会を設置していることも無関係ではないと思います。もしも、本市のようなところで通報対象事実が存在するならば、副市長や部長がその当事者である可能性が高いからです。当事者で組織されている公益通報処理委員会に通報するような者は、いくら何でもいないと思います。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 19:18 | その他 | コメント (0) | -

臨時会の招集

 議会の招集は、長に専属した権限です(地方自治法第101条第1項)。議長は、議会運営委員会の議決を経て、会議に付議すべき事件を示して、また、議員の定数の4分の1以上の者は、会議に付議すべき事件を示して、長に対し、臨時会の招集を請求することができます(同条第2項及び第3項)が、これは、長に専属している議会招集権の例外をなすものと考えられています。ですから、長が招集する臨時会については、付議事件の制約がありませんが、議長又は議員の請求による臨時会の招集については、議員に発案権のある具体的な法定の議決事件に限定されると解されています(昭和28年2月22日・昭和28年8月25日・昭和40年4月14日行政実例)。
 また、「招集行為がなければ、事実上議員が一堂に会して会議を行っても、有効な議会活動はできない。議会が有効に議会活動を行うために「招集」は絶対の要件である」(「逐条地方自治法」松本英昭著/学陽書房)とされています。
 ところで、もしも、議員定数の4分の1以上の議員から臨時会の招集請求を受けたにもかかわらず、長が招集しないまま定例会の会期を迎えることになった場合は、どうしたらよいでしょうか。
 議長又は議員から臨時会の招集請求があると、長は、招集の義務を負いますが、「招集の日時は、請求の日時に必ずしも拘束されない」(昭和24年7月11日行政実例)と解されています。「次の定例会が間近である場合、長は定例会で請求事件を審議しても目的を達すると判断するときは、臨時会を招集しなくても違法とはなりません(行実昭5.3.1)。この場合、長は定例会の冒頭に臨時会を招集しなかった理由を述べる必要があります」(「議員・職員のための議会運営の実際1」地方議会研究会編著/自治日報社)とされています。もしもの場合、議会には、この線で説明してはどうでしょうか。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:18 | 地方自治法 | コメント (0) | -
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