−管理人のたわごとブログ− 2009年2月
「全国でも「ワースト3」の財政危機に陥っている泉佐野市が、新年度は国から地方交付税をもらえない「不交付団体」になりそうだ。昨秋、たばこ販売会社が市内に移転し、市のたばこ税収入が大幅に増えるためだ。だが、市には過去の多額の借金が重くのしかかり、08年度決算で早期健全化団体に転落するのは避けられそうにない。
25日発表の09年度当初予算案で市は、普通交付税の計上を見送った。市たばこ税が前年度の3倍の約23億円となるおかげで、市税収入は前年度当初比で約15億円増え、交付税をもらえる条件を超えるのが確実となった。
不交付団体は「裕福な自治体」の証しともいえるが、同市は、07年度決算で赤字額の多さを示す連結実質赤字比率が39.31%と全国で3番目に悪く、財政再生団体に転落する基準(40%)ぎりぎりだった。08年度決算で、自治体財政健全化法で財政再建の計画策定が義務づけられる早期健全化団体に転落する見込みだ。関西空港の開港による税収増を当て込んで公共事業を進めたが、思うように税収が伸びなかったためで、人口1人あたりの借金残高は約73万円と府内で最も多い。
新田谷修司市長は「不交付団体でワーストランキングに入るのはウチぐらいだろう。『とらぬタヌキの皮算用』で(関空関連の事業を)やったのはしかたがない。必要な事業をしながら借金を着実に減らしたい」と話す」(2月26日付け朝日新聞朝刊)。
また、2月26日付け読売新聞朝刊は、「泉佐野市健全化団体へ」の見出しで一面トップでした。
ごっつい話しです。あまりにもごっつすぎて、これ以上は書けません……
ちなみに、たばこ税の問題については、「企業誘致条例」(前編2007年11月19日、後編同年12月5日付けブログ)を参照してください。
学校事故に係る示談で、地方公共団体が「法律上その義務に属する損害賠償の額を定める」(地方自治法第96条第1項第13号)場合は、独立行政法人日本スポーツ振興センターから支給される災害共済給付金を含まないと解されています。
これは、次の理由によります。
「独立行政法人日本スポーツ振興センター法(以下「法」という。)に基づき日本スポーツ振興センターが行う災害共済給付は、日本スポーツ振興センターと災害共済給付契約を締結している学校設置者の所管学校の児童生徒に対し、学校設置者からの共済掛金を主財源としてなされます(法第18条)。給付の対象は、幼稚園から高等専門学校に至る児童生徒の学校の管理下における災害であって、不法行為事故に限らず、児童生徒の人身事故があれば、自然災害でない限り対象となります(法第16条、同法施行令第5条)。給付の請求は、学校側のほか被害者側からもでき、給付内容は、医療費、障害・死亡見舞金となっています(法施行令第3条)。また、学校設置者が日本スポーツ振興センターに特別掛金を支払う免責特約を結ぶことによって、給付の価額の限度においてその損害賠償の責めを免れることとなっています(法第16条)。
ところで、自治法第96条第1項第13号に基づき議会の議決の対象となる額については、自動車損害賠償保障法第16条に基づき被害者に直接支払われた保険金も含めた総額と解されていますが、その理由は、被害者請求による保険金の支払いも地方公共団体の損害賠償義務を前提とすること、具体的金銭の支出でなく法律上の損害賠償の総額を議会の議決にかからしめることに意義があること、被害者請求による保険金を除くと損害賠償額の妥当性の判断が困難となること、被害者請求による場合と他の場合で議決の対象額が異なるのは不合理であること等とされています。
以上のことから質問について検討しますと、前述の日本スポーツ振興センターの災害共済給付金については、その給付は地方公共団体の損害賠償義務を前提としないこと、給付の限度において損害賠償義務を免れること、給付額は被害の程度により明定されていること等被害者請求による保険金の支払いの場合とは性格が異なるものと考えられます。したがって、学校事故に係る損害賠償額については、法第16条により学校設置者が免責される額を除いた額についてのみ議決を要するものと解します」(「地方財務実務提要」地方自治制度研究会編集/ぎょうせい)。
この3月定例会で学校事故に係る和解案件(民事訴訟法第89条の訴訟上の和解)があったのですが、担当課からどうしても既払いの災害共済給付金を議案に明記してくれと頼まれました。前掲のとおり、議決を要するのは「法律上その義務に属する損害賠償の額」なのですが、日本スポーツ振興センターから、災害共済給付金が支払われていることをはっきりさせておいてほしいと言われている(?)とのことでした。
考えたあげく、「損害賠償額○○円(独立行政法人日本スポーツ振興センターの災害共済給付金○○円を除く。)」としました。
介護保険条例は、計画期間ごとに保険料率を定めるという形をとっています。このことから、保険料の改正に係る介護保険条例の一部を改正する条例が、もしも否決されたらどうするのかという疑問があります。おそらくは、新たな計画期間の保険料率が規定されないことを避けるため、現行の条例と同額の保険料率を定めた臨時措置条例又は計画期間のみを改正する一部改正条例を専決処分することになるのではないでしょうか。
今回の介護保険条例の改正は、介護保険法施行令及び介護保険の国庫負担金の算定等に関する政令の一部を改正する政令及び介護保険法施行令の一部を改正する政令の施行に伴い、第4期(平成21年度から平成23年度まで)の保険料を定めるに当たり、年度ごとに保険料率を算定し、保険料の激変緩和措置を講じようというものです。
一般的には、平成21年度から平成23年度までの保険料率を本則で規定し、平成21年度及び平成22年度における保険料率の特例を改正条例の附則又は原始条例の附則で規定することとされたのでないかと思います。本市の場合は、第4期の保険料を均一にしたことから、介護保険法施行令附則第11条第1項及び第2項に規定する者も含めて、9段階を各号列記にし、すべて本則で規定することにしました。介護保険課からの依頼で、市民に対して説明がしやすい規定にしたつもりです。
介護保険条例について、分かりやすさということを考えるならば、計画期間ごとに介護保険の保険料率を定める条例を制定するというのも一つの方法かと思います。
麻生首相の漢字能力が問題になっています。「踏襲」を「ふしゅう」、「未曾有」を「みぞうゆう」、「頻繁」を「はんざつ」等と誤読したのが始まりだったと思うのですが、以後、マスコミも面白がって、誤読するごとに報道しています。前の安倍首相を指して「空気が読めない」という意味で使われていた「KY」が、麻生首相に対しては「漢字が読めない」という意味も加わったそうです(さらに、「経済をよく知らない」という意味もあるそうです。)。
そのせいか、「読めそうで読めない間違いやすい漢字」(出口宗和著/二見書房)の売行きが好調らしいのですが、それよりも気になったのは、首相の読む原稿に振り仮名を振っていないのかということです。読み原稿に振り仮名を振るということは、本市では結構大事なことなのです。特に、議会では、小学生程度の漢字が読めない議員もいらっしゃいます。
国の首相と市町村の議員を同列にするなと言われる方もいらっしゃると思いますが、だからこそ、事務方がサポートしてやるべきだと思うのですが……
風邪をひいてフラフラです。が、何とか3月定例会の議案審査を終えました。
みなさんも時節柄、くれぐれも御自愛ください。
2月5日付け産経新聞朝刊によると、I市は4日、口論から男性職員の顔を殴ったとして、課長代理級の職員(60)を減給3か月(10分の1)の懲戒処分にしたと発表したそうです。
I市の職員の定年等に関する条例によると、年齢60年を定年とし、「定年に達した日以後における最初の3月31日に退職する」と規定しています。そうすると、2月4日付けで減給3か月(10分の1)の懲戒処分は、退職日以降の期間に及ぶことになります。このような懲戒処分は、可能なのでしょうか。
「人事院規則12−0(職員の懲戒)の運用について」(昭和32年6月1日付け職職第393号)の第3条関係第5項によると、「減給期間中に離職する場合には、最終の俸給の支給定日の減給の額をもつて打ち切るものとする」とあります。
さらに、「服務関係質疑応答集」(人事院職員局服務法令研究会監修)には、定年退職日以降の期間に及ぶ停職、減給処分について、「懲戒処分は、現実的な制裁を加えることのみを内容とするものでなく、職員の非違行為に対する責任を確認することをも内容とするものであることから、処分の効果の一部が実現しないことを理由として、当該処分ができないとするときは、懲戒処分の種類、量定について制約を受けることとなり、懲戒の根本基準である処分の公正確保の面から問題があることなどから、定年退職日以降の期間を含む停職、減給処分は可能であると解する」とあります。また、「減給期間中に離職する場合には、最終の俸給の支給定日の減給の額をもつて打ち切る」ことから、「退職金等から残余の減給額を差し引くことはできない」とされています。
ちなみに、I市では、平成18年にも課長級の職員が暴行事件を起こしています。そのときの処分は、減給1か月(10分の1)でした。個人的には、今回の処分と権衡を失しているように思うのですが、何か特別な理由があったのでしょうか。
実は、地方公共団体が財政健全化計画を定めるに当たり、個別外部監査契約に基づく監査を受けるためには、条例制定が必要であると思い込んでいました。
平成9年の地方自治法の改正で制度化された外部監査契約に基づく監査は、本市にはあまり関係がないと思い、都道府県、指定都市、中核市及び条例により定めた市町村が締結する契約であるという程度の理解しかしていなかったことと財政健全化法第26条第1項が理解できていなかったことがその原因です。さらに言うならば、条文の読込みが不足していました。
この件に関して、おおさか政策法務研究会のメンバーに質問したところ、数名の方から連絡をいただき、改めて条文を読み直してみました。
財政健全化法第26条第1項は、「財政健全化計画、財政再生計画又は経営健全化計画を定めなければならない地方公共団体の長は、これらの計画を定めるに当たっては、あらかじめ、当該地方公共団体の財政の健全化のために改善が必要と認められる事務の執行について、監査委員に対し、地方自治法第199条第6項の監査の要求をしなければならない。この場合においては、同法第252条の41第1項中「第199条第6項」とあるのは「地方公共団体の財政の健全化に関する法律(平成19年法律第94号)第26条第1項の規定に基づく第199条第6項」と、「監査委員の監査に代えて契約に基づく監査によることができることを条例により定める普通地方公共団体」とあるのは「同法の規定により財政健全化計画、財政再生計画又は経営健全化計画を定めなければならない地方公共団体」と、「同項の要求をする場合において、特に必要があると認めるときは、その理由を付して、併せて」とあるのは「同項の要求と併せて、理由を付して」と、「求めることができる」とあるのは「求めなければならない」と読み替えて、同法第2編第13章の規定を適用する」と規定しています。
同項後段の規定によって読み替えた後の地方自治法第252条の41第1項は、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律(平成19年法律第94号)第26条第1項の規定に基づく第199条第6項の要求に係る監査について、同法の規定により財政健全化計画、財政再生計画又は経営健全化計画を定めなければならない地方公共団体の長は、同項の要求と併せて、理由を付して監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることを求めなければならない」となります。
素直に読めば、「監査委員の監査に代えて契約に基づく監査によることができることを条例により定める普通地方公共団体」が「同法の規定により財政健全化計画、財政再生計画又は経営健全化計画を定めなければならない地方公共団体」に読み替えられていますので、財政健全化計画を定めなければならない地方公共団体は、契約に基づく監査によることができることを条例により定める余地はなく、個別外部監査契約に基づく監査が、そもそも法律上、義務付けられていることが分かります。
「自治実務セミナー2008年4月号」(第一法規)の実務講座「地方財政の健全化(三)」にも「健全化判断比率が早期健全化基準を上回る等に至った団体においては原則として執行機関内部の行財政運営に問題があるものと考えられることから、個別外部監査による監査を求めることを義務付けることにより、執行機関を統轄し予算編成権を持つ当該団体の運営責任者たる長に、これまでの行財政運営のかかわりのない専門的な第三者の見地から必要な指摘を受ける責務を負うものとして、現行の地方自治法にのっとって個別外部監査の要求を義務付けることにより、問題を内包すると思われる事項について外部監査法人による監査が実施されることを追求する責務を一律に負わせることとしているものである」との記述があります。
このことで、法規担当者の仕事として最も基本かつ大事なことを再確認しました。それは、「条文、読め!2回、3回と読んでも分かれへんかったら、100回でも200回でも分かるまで読め!」ということです。
「関西国際空港と対岸の大阪府泉佐野市を結ぶ連絡橋の道路部分が国有化され同市が固定資産税を失う問題で、同市の新田谷修司市長は2日、「国土交通省から財政支援が得られた」として、橋の通行車両に往復150円の「通行税」を課税する条例を撤回する方針を示した。市が関西空港会社に求めていた固定資産税の減免分約4億7000万円の返還も取り下げるという。
国は年度内にも連絡橋の道路部分を国有化し、早ければ4月から現行普通車で往復1500円の通行料金が半額程度まで引き下げられる見通しとなった」(2月3日付け産経新聞朝刊)。
うーん……何か、ちょっと残念。しょーもなっちゅー感じですね。
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