−管理人のたわごとブログ− 2009年1月
印紙税は、契約書や領収書などの課税文書に課される税金であり、課税文書の作成者は、自ら納付すべき税額を算出し、印紙税に相当する額の印紙を文書にはり付け、消印する方法によって納付しなければなりません。
課税文書の作成者は、「当該課税文書に印紙をはり付ける場合には、政令で定めるところにより、当該課税文書と印紙の彩紋とにかけ、判明に印紙を消さなければならない」(印紙税法第8条第2項)とされており、また、印紙を消す場合は、「自己又はその代理人(法人の代表者を含む。)、使用人その他の従業者の印章又は署名で消さなければならない」(印紙税法施行令第5条)とされています。
消印は、必ずしも当該課税文書に押した印章である必要はなく、「氏名、名称等を表示した日付印、役職名、名称等を表示した印を含むものとする」(印紙税法基本通達第65条)とされています。また、従業員のサインにより印紙を消す場合は、通称や商号でも可能ですが、丸に印と表示したり、傍線によることは不可とされています。
なお、課税文書の作成者がはり付けた印紙を市長公印でも消している場合がありますが、地方公共団体は、課税文書の作成者ではありませんので、その必要はありません。
本市では、「子供」という表記が差別的であると認識されています。これは、10年以上前に庁内で実施した人権研修が主な原因ではないかと思われます。
「分かりやすい公用文の書き方」(礒崎陽輔著/ぎょうせい)は、このことについて、次のように記しています。
「教育の現場やNHKでは、「子ども」が一般に用いられている。この理由ははっきりしていないが、二つのことが考え得る。一つは、かつて「子供」という用語が、差別的だと批判されたことである。「友達」の「だち」も「子供」の「ども」も、いずれも人の複数形を表す副助詞であるが、「だち」は「友達」や古語の「公達(きんだち)」を始め同輩を表す副助詞であるのに対し、「ども」は「こいつらどもがやったことだ。」のように集団を卑下して表すときに使う副助詞である。したがって、「子供」は、差別的だというのである。もう一つは、助詞は平仮名で書くというルールに従い、副助詞である「ども」も平仮名で書くべきであるという主張である。
しかし、現在、私たちは、「子供」は一つの熟語としてとらえており、「子」と「ども」に分けて議論する必要はない。仮に「子供」が差別的であるとしても、それを平仮名書きにしたならば差別的でなくなるという理由は不明である。むしろ、「子ども」を漢字と平仮名に分かち書きをすることによって、かえって「ども」という副助詞が目立つことになるのではないであろうか。単複同形の名詞である「友達」同様、「子供」という言葉に熟語化したと考えた方がいい。
いずれにしても、常用漢字表の「供」の用例に「子供」とある以上、公用文では「子供」を用いる。」
なお、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律という法律もありますし、また、国民の祝日に関する法律には、「こどもの日 五月五日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」とあります。
「自治体の職員同士などで業務連絡や通達、報告などに使用される電子メールについて、47都道府県のうち、45都道府県が「公文書」として情報公開対象と判断しながら、規定を設けて保存を義務付けているのは28都道県にとどまることが読売新聞の調査でわかった。インターネットの普及でメールのやり取りが急速に増え、行政運営上欠かせない存在になっているにもかかわらず、保存規定のない自治体では職員の判断で破棄されていた。情報公開を通じた行政監視の壁になりかねず、規定の早期整備を求める声が出ている」(1月11日付け読売新聞朝刊)。
「大阪府の橋下徹知事は14日、府幹部らとやりとりしたメールの情報公開基準を正式に発表した。複数の職員が受信したものを行政文書として公開請求の対象とし、保存期間を1年と定めた。府によると、公開基準の明文化は全国でも珍しいという。ただ、私有パソコン利用の場合は対象外とする「抜け道」もあり、府政の透明性確保の面で課題も残った」(1月15日付け朝日新聞朝刊)。
一般的に、情報公開の対象となる文書は、組織的共用文書(「行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているもの」(行政機関の保有する情報の公開に関する法律第2条第2項本文))です。この組織的共用文書のすべてが文書として登録されていること、つまり、文書管理規程等に基づいて保存されていることが望ましいのですが、現実は、そうではありません。
その原因の一つが事務連絡文書といわれるもの(文書番号を省略しているもの)の存在です。事務連絡文書は、保存を要しない文書として、文書登録の必要がないとされています。メールは、正にこの事務連絡文書であると考えている地方公共団体が多いのではないでしょうか。
なお、本市では、原則として事務連絡文書を認めていません。しかし、理想と現実には大きなギャップがあります。また、情報公開の対象となる文書は、文書登録の有無にかかわらないということを肝に銘じておく必要があります。
本市では、公の施設や財産区を財産と混同している職員をたまに見かけます。
公の施設は、普通地方公共団体が「住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設」(地方自治法第244条第1項)ですから、財産管理上は、公有財産又は物品に分類されるものですが、その本質は、施設の利用による住民サービスの一つです。
また、財産区は、「法律又はこれに基く政令に特別の定があるものを除く外、市町村及び特別区の一部で財産を有し若しくは公の施設を設けているもの又は市町村及び特別区の廃置分合若しくは境界変更の場合におけるこの法律若しくはこれに基く政令の定める財産処分に関する協議に基き市町村及び特別区の一部が財産を有し若しくは公の施設を設けるものとなるもの」(同法第294条第1項)のことであって、特別地方公共団体の一つです。
これらのことは、地方自治法の目次に、「第9章 財務」とは別に、「第10章 公の施設」及び「第3編 特別地方公共団体 第4章 財産区」として規定されているのを見ると理解しやすいと思います。
目次は、「条例・規則の本則が章、節等に区分される場合には、その内容の理解と検索を容易にするため、必ず目次を付けること」(「法制執務詳解」石毛正純著/ぎょうせい)とされています。
見過ごしてしまいがちな目次ですが、検索だけでなく、条文を理解するのにも役に立ちます。
「兵庫県丹波市で出土した恐竜の化石「丹波竜」にちなんだキャラクター「ちーたん」に5日、市から特別住民票と市PR特命大使の辞令が交付された。
丹波竜は2006年に初めて化石が見つかり、同県立人と自然の博物館の発掘調査で昨年までに、しっぽや肋骨、頭骨の一部などが出土した。ちーたんは「地層」「地球」「丹波」などの言葉をイメージして名付けられ、この日の仕事始めに合わせて着ぐるみが初披露された。
辞令を渡した辻重五郎市長は「明るいキャラで不況で元気のないムードを払拭してほしい」と期待していた」(1月5日付け読売新聞夕刊)。
特別住民票は、当然、住民基本台帳法の規定による住民票の写しではないのでしょうが、着ぐるみに誰が入っているのかが少し気になりました。おそらく観光担当課の職員が入っているのではないでしょうか。そうすると、市PR特命大使の辞令はお遊びだとしても、着ぐるみを着てちーたんを演じるのは職務命令ということになります。
こうしたゆるキャラが全国各地で大人気だそうです。1月1日付けの読売新聞にも全国のご当地ゆるキャラが特集されていました。そこで、地方公共団体の木や花のように例規集にゆるキャラを掲載している地方公共団体はないかと探してみたのですが、見つけることができませんでした。しかし、ゆるキャラを商標登録した上で、使用規則を制定しているところがありました。その規則の様式には、ゆるキャラのイラストが規定されていました。
各地方公共団体の例規集を見ていると、複数の木や花を制定したり、市域を細分し、地域の木や花を制定したり、木や花だけでなく、鳥や魚介や昆虫などを制定しているところもあり、また、制定の方法が議会の議決によっているところなどもあって、おもしろかったです。
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
HPの連絡事項にも掲載したのですが、第15回自治体法務合同研究会は、おおさか大会として7月18日(土)・19日(日)と兵庫県尼崎市で開催されます。「大阪府」でもなく、「大阪市」でもない「おおさか」の大会です。
開催テーマは、「地方分権改革と自治体法務 −いままでの10年、これからの10年−」です。今年は、地方分権一括法が施行され、10年目になります。そこで、この10年間における自治体法務・政策法務の取組を評価し、その課題をとらえ、今後の展望を見定めるというのが趣旨です。
おおさか政策法務研究会にとって、数年に一度の大プロジェクトが動き出しています。
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