−管理人のたわごとブログ− 2008年8月
庁内の文書のデキがあまりにもひどいです。特に、見出し符号については、「◇」や「☆」や「♪」などが用いられている場合があります。
公文書には、文字だけでなく、各種の符号が用いられます。「。」や「、」などの区切り符号、「u」や「s」などの計量記号、項目を細別する場合に用いる見出し符号などです。一般的には、見出し符号については、次の順序で用いることとされており、本市の取扱いも同様です。
第1
1
(1)
ア
(ア)
a
(a)
「第1」については省略し、「1」から用いてもかまいません。また、見出し符号の後には、「、」、「,」又は「.」を打たず、1字分空けて次の文字を書きます。
なお、見出し符号ではありませんが、事項を列挙する場合には、「@、A、……」や「・」(中点)を用いることもできます。「・」(中点)は、本来、事物の名称を並列するときや外国語・外来語や外国の人名・地名などを書く場合などに用いるものですが、事項を列挙する場合には、「「・」と第1字目の間を空けずに、2行目の書き出しを1行目にそろえるのが一般的である」(「分かりやすい公用文の書き方」礒崎陽輔著/ぎょうせい)とされています。
例規において、「附則」を「付則」と表記している地方公共団体があります。本市でも、平成6年までは「付則」と表記していました。某議員から「附則」の間違いではないかと指摘され、返答できなかった当時の部長が誤りと認めたため、平成7年からは「附則」と表記しています。
法令で使用する漢字については、「法令における漢字使用等について」(昭和56年10月1日付け内閣法制局総発第141号)を基準としていますので、法令に準じて例規を制定しているのであるならば、「付則」と表記することは誤りです。しかし、当該地方公共団体が例規においては「付則」と表記すると決めたのであるならば、それはそれで一つのルールです。当然、誤りではありません。
漢字使用については、「常用漢字表」(昭和56年内閣告示第1号)によるものとされていますが、「附」も「付」も常用漢字表に掲載されています。「附」と「付」の使い方については、「言葉に関する問答集・総集編」(文化庁/国立印刷局)によると、「戦前には、「附」と「付」とは、漢語では一般に使い分けていた。すなわち、「つく・つける」の意を含む語には、例えば、「附属」「附表」のように「附」を用い、また、「わたす・あたえる・さずける」などの意を含む語には、例えば、「交付」「給付」などのように「付」を用いていた。
しかし、古くから「つく・つける」の意を表す場合に相通じて使われていたこともあり、特に戦後の国語施策の実施以降は、漸次「附」と「付」を使い分けず、「附」を用いる場合にも「付」を用いる方向に向かっていった。すなわち、「当用漢字表」では、「附」と「付」の両者ともに採用されてはいるが、これは当時国語審議会で審議中に、日本国憲法に「附」が用いられていることが分かったため、漢字の選定方針にかかわらず、いわゆる憲法用の他の漢字とともに無条件に表に採用することになったものである。また、旧音訓表でも「付」には「フ・つける」という音訓を採用し、「附」には「フ」という音だけを採用した。更に「当用漢字補正資料」(昭29・国語審議会)では、「附」を当用漢字表から削除する28字の中に入れた。以上のようなわけで、公用文を含めて社会一般でも、特に支障のある場合のほかは、「付」を用いるようになってきた。
その後、国語審議会から答申された新音訓表でも、「付」には「フ・つく・つける」という音訓を掲げ、「附」には「フ」という音だけを採用した。そして、「附」の語例として「附属」「寄附」を示しているが、他方、答申の中には「付表」という語も用いられており、全体の趣旨としては、なるべく「付」を用い、特にこの語例に見られるように、「附」を用いる慣用が強いと思われるものについては、「附」を用いることとしたものと考えられる。
このような経緯によって、法令及び公用文での取り扱いとしては、従来の用字法を尊重することが適当と考えられる「附属・寄附・附則・附帯・附置」については「附」を用い、これ以外のものは原則として「付」を用いることとした」とあります。
同音であったこと、「付」に統一しようとする傾向があったこと及び「当用漢字補正資料」で「附」が当用漢字表からの削除候補であったことなどから、「付則」が一部の地方公共団体で採用されることになったのではないかと思われます。
「大阪府泉佐野市議会は19日、関西空港と対岸を結ぶ連絡橋道路(3.75キロ)の通行車両に、往復150円の「通行税」(空港連絡橋利用税)を課す条例案を賛成多数で可決した。地方税法上の税とは別に自治体が課税する法定外税で、市は今後、総務相の同意を求める。公共道路を通る車に地方税を課すのは全国で初めて」
「全国初の通行税案は6月に急浮上した。きっかけは昨年末、国が連絡橋道路を関空会社から買い取り、往復1500円(普通車)の通行料金を800円程度に下げる方針を決定したことだった。年約8億円の橋の固定資産税を失う市は「財政破綻の恐れもある」と減収分の補填を国に再三求めたが、音さたなしの状態が続いた。業を煮やした市は「通行車が関空会社に払ってきた通行料金には税相当額も含まれる」との解釈を持ち出し、6月に通行税を検討する有識者らの委員会を設置。8月はじめに「やむを得ない」との見解をもらった」(8月20日付け朝日新聞朝刊)。
「可決によって、今後は総務相の同意の可否が注目される。しかし、自治体関係者の間では「今回の利用税は、連絡橋を買い取り、関空会社を支援するという国の施策に相対する。政治的に考えると不同意に傾く可能性もある」との意見がある一方、「税務上無理という声は聞こえてこない」と指摘する声も出ており、曲折が予想される」(8月20日付け産経新聞朝刊)。
泉佐野市の反乱です。これが単なる暴挙に終わるのか、それとも大英断になるのか注目したいと思います。
地方自治法第204条第3項が「給料、手当及び旅費の額並びにその支給方法は、条例でこれを定めなければならない」と規定しているのに対し、地方公営企業法第38条第4項は「企業職員の給与の種類及び基準は、条例で定める」と規定しています。企業職員は、その職務の特殊性から、「給与の種類と基準のみが条例で定めなければならないこととされ、その額および支給方法については条例で規定することを要せず、管理者限りでこれを定めることができる」(「地方公営企業法逐条解説」関根則之著/財団法人地方財務協会)とされています。
また、「企業職員の労働関係については、地方公営企業等の労働関係に関する法律(昭和27年法律第289号)の定めるところによる」(地方公営企業法第36条)とされており、長部局の職員に比べて、強い団結権と団体交渉権が与えられています。
これらの規定が原因の一つになっているのかどうか分かりませんが、企業職員の給与その他の勤務条件には、首を傾げざるを得ないようなものが見受けられます。
ちなみに、I市が「激務などを理由に麻酔科の常勤医が一斉退職する見通しとなり、後任の医師を確保するため、病院側が最高で年3500万円の報酬を雇用条件に提示」(2月20日付け朝日新聞朝刊)したことについても、なぜこれだけの報酬を支給できるのかよく分かりません。
「附属機関たる性格を有するものは、名称のいかんを問わず、臨時的、速急を要する機関であっても、条例によらなければ設置できない」(昭和27年11月9日行政実例)とされています。
本市では、以前、どう考えても附属機関たる性格を有するものでありながら、条例で設置されていない審査会等がありました。そこで、平成12年度に報酬及び報償費が予算計上されている審査会等をピックアップし、見直しを実施しました。附属機関たる性格を有する審査会等は、すべて条例で設置することとし、個別法に設置根拠があるものを除き、地方自治法第138条の4第3項の規定による単一の附属機関条例を制定しました。附属機関の委員の構成、会議公開の有無等は、附属機関ごとに規則で規定し、規則の標準化を図りました。また、「審議会等への市民参加の推進に関する規程」を制定し、委員定数の上限、在任期間の制限や市民公募の実施等を規定しました。
この審査会等の見直しの際に、「附属機関の構成員に議会の議員を加えることは、違法ではないが適当ではない」(昭和28年1月21日行政実例)とされていることから、議会の議員を附属機関から排除しようと考えたのですが、これは、そうはいきませんでした。ただし、議員には、附属機関の委員の報酬は、支給しないこととしています。
現在、おかしな審査会等は、本市には存在していないはずですが、見直しから8年が経過していますので、そろそろ調査の必要があるかもしれません。
「法制執務詳解」(石毛正純著/ぎょうせい)によると、題名の配字は、「4字目から書く。題名が長くなって2行以上になる場合には、1行目を一番右端まで書き、折り返しは4字目」とされ、題名の改正は、「「題名を次のように改める」という柱書きを置き、次の行に改めた後の題名を書く方式(題名の全部を改正する方式)によることを原則とするが、長い題名のごく一部を改正するにすぎない場合には」、「「題名中「○○」を「△△」に改める」「題名中「○○」の次に「△△」を加える」「題名中「○○」を削る」という方式(題名の一部を改正する方式)によることも認められる」とされています。
また、「「次のように改める」「次の……を加える」として次の行から改められた後のものや加えられるものを書くような場合の配字(初字を何字目から書くか)は、改められる既存のものの配字や加えられるものの本来の配字(何字目から書かれているか)に合わせて書くことを原則とする。(溶け込む位置と同一の位置とする趣旨である。)。題名は、新制定の場合に4字目から書くこととされているから、「題名を次のように改める」として次の行に改められた後の題名を書く場合にも、その初字は4字目からということになる」とあります。
題名については、本市にローカルルールがあります。題名の初字は、4字目からですが、2行以上になる場合は、3文字分の余白を残して改行し、折り返しは4字目からとしています。おそらく、文書の標題の書き方に合わせたのではないかと思われます。また、活字の大きさは、10.5ポイントですが、題名のみ14ポイントとしています。
本市で「題名を次のように改める」場合は、14ポイントの活字で、4字目から書き初め、3文字分の余白を残して改行し、折り返しは4字目からとするべきなのでしょうが、10.5ポイントの活字で、4字目から一番右端まで書き、折り返しは4字目からとしています。この理由は、良く分かりません。議案の形式が条例原本になることから、おそらく、見栄えの問題ではないでしょうか。
なお、「法令の活字の大きさは、法令の形式の本体の問題ではなく、印刷技術の問題とされており、格別の決まりがあるわけではない」(「ワークブック法制執務」法制執務研究会編/ぎょうせい)とされています。
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