−管理人のたわごとブログ− 2007年6月
前文が置かれている条例があります。
「地方公務員のための法制執務の知識」(山本武著/ぎょうせい)には、「前文は、憲法のように格調高い理想をうたいあげる場合には必要であるかもしれないが、法律や条例に前文を設ける必要はない。法律や条例に前文が置かれた例もないわけではないが、法令の一部として、直接の法的効果をもたない精神的・政策的文章を織りこむことは邪道であり、悪趣味以上のものがある。条例を立案するにあたっては、いささかたりとも、国の悪例を見習う必要はない」とあります。自分は、この意見に全面的に賛成しています。
唯一、前文を置くことが認められる条例があるならば、それは、自治体の憲法として制定された自治基本条例であると考えています。
本市には自治基本条例はありませんが、前文が置かれている条例が1件だけあります。この条例については、何とかしたいと考えています。
議会の会議に付す事件は、原則として「議長が所管の常任委員会又は議会運営委員会に付託する」(標準市議会会議規則第37条第1項)とされていますが、人事案件については、「事前に各派に説明、了承を得ている場合が多く、また人格にわたる審査になる可能性もありますので、委員会付託を省略しているところが多い状況」(「議員・職員のための議会運営の実際3」地方議会研究会編著/自治日報社)です。
本市も人事案件については、委員会付託を省略しています。本市の場合、追加議案は原則として委員会付託を省略することとしていますので、人事案件は必ず追加議案として提案することになっています。
人事案件の議案は、名前を記載せずに提案し、会議中に自ら記載することとしています。「公安委員選任議案で名前の記載がない議案を、不完全な議案であるとして議長が本会議に上程しなかったのは、妥当である」(昭和25年6月1日行政実例)とあることから、これを議案として取り扱うことの問題はありますが、これも本市のローカルルールの一つです。
また、同一の人事案件で複数の者の選任同意を求めるような場合は、1件の議案にまとめて提案しています。これも、本来は1人につき1件の議案とするべきですが、全員同意を前提として便宜上行われている方法です。
こうしたローカルルールは、人事案件という特殊性ゆえのものと考えられます。
平成19年6月5日付け市第1625号により「個人情報の取扱いに係る外部委託契約の内容及び遵守状況の緊急点検について」という調査依頼がありました。
個人情報の取扱いに係る電算業務の外部委託契約ごとにすべての契約書の点検が求められていましたので、それなりの事務量がありました。こうした調査があるたびに思うのですが、国は、何を根拠に調査しているのでしょうか。依頼であるというのならば、市町村が都道府県を通じて国の行政機関に調査依頼をしたら回答していただけるのでしょうか。国と地方公共団体との関係は、対等・協力関係であるはずです。
このことの問題はさておき、こうした調査は、是正のためのチャンスと考えるようにしています。今回の調査でも、いくつか不備のある契約書が見受けられました。後日、調査結果を踏まえた通知を各課あてに出そうと考えています。
人事課が行政実務研修として、課長代理級職員(文書管理規程、情報公開条例及び個人情報保護条例)と係長級職員(文書管理規程、事務決裁規程、予算規則、会計規則、契約規則及び公有財産規則)に括弧内の研修を実施しています。そのうち、文書法規係で講師をするのが、文書管理規程、情報公開条例及び個人情報保護条例です。今では、係長が講師をしてくれますので、自分は楽になりました。
課長代理級職員の行政実務研修は、元々、文書管理責任者及び個人情報管理責任者の事務説明会として総務課で実施していたものを研修として位置づけたものです。
係長級職員の行政実務研修は、観念的な研修ではなく、実務上のスキルを身に付ける研修をしようということで平成16年度から実施するようになりました。
現実として、文書管理システムも財務会計システムも見たことがないという課長がいます。予算や決算を知らない課長がいれば、条例と規則の区別がつかない課長もいます。このような状態を将来的に改善しようと始まった行政実務研修ですが、好評のようです。本市の職員も実務上の知識を得たがっているのです。
専決処分の報告には、地方自治法第179条第3項の規定によるものと第180条第2項の規定によるものとがあります。同じ報告でも、第179条第3項の場合は「報告し、その承認を求めなければならない」のに対し、第180条第2項の場合は単に「報告しなければならない」とされています。このことから、専決処分の報告議案は、「承認を求める」ものと「報告する」ものの2種類が存在します。
本市の場合、議案番号は「専決報告」として、第179条・第180条の区分にかかわらず、一連番号を付しています。その上で、第179条については1件ずつ「承認を求め」、第180条については会議ごとに一括して「報告する」こととしています。
なお、第180条の専決処分の場合、市町村によっては、適正に運用されていない例が見受けられます。本市でも、平成9年までは、第180条第2項の規定による専決報告をしていませんでしたし、現在においても、「次の会議において議会に報告することが法意と解され」(昭和31年4月2日行政実例)ているにもかかわらず、次の定例会にのみ報告することとしています。
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