「御」と「ご」

 庁内の文書を見ていると、接頭語である「御」と「ご」を誤って使っている場合がよく見受けられます。公用文の書き方には独特のルールがあり、新聞等のマスコミの表記と異なります。これは、そのために起こる間違いの一つです。
「「御」は後に漢字の語がくる場合に用い、「ご」は後に平仮名の語がくる場合に用いる。なお、「御」に「お」の読みはない。
   御理解、御承知、御礼(おんれい)、ごあいさつ、お願い、お忙しい
 「ご」については、マスコミが一貫して平仮名を用いているので、公用文でもかなりルーズになっている。しかし、ルールは極めて簡単であり、漢字の前は漢字、平仮名の前は平仮名という整理である。この平仮名書きの言葉の前に「ご」が付くのは、上記のように本来漢字の熟語であるが表外漢字であるために平仮名で表記する場合に限られる。
 では、上記の「お願い」や「お忙しい」のように漢字に送り仮名が付く場合はどうするのかというと、実は「御」には「お」の読みがないので、この場合は平仮名で書くしかないのである。しかし、一方で、「御」には「おん」という訓読みが認められており、「御礼」は「おんれい」と読み、決して「おれい」とは読まない」(「分かりやすい公用文の書き方」礒崎陽輔著/ぎょうせい)のです。
 この「分かりやすい公用文の書き方」は、自分のオススメ本の一つです。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:10 | 文書事務

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