○○二丁目

 「○○二丁目」は、町名を表す固有名詞です。ですから、公用文では縦書き横書きにかかわらず、「二丁目」は、漢字で表記するのが原則です。横書きであるからといって、四国を「4国」、八尾市を「8尾市」、三原山を「3原山」と表記しないのと同様です。
 しかし、市町村によっては、「○○2丁目」とアラビア数字によって表記している例が見られます。これは、「住民票の住所及び本籍欄に記載する土地の名称「二丁目」は、固有名詞と解されるが、横書きの場合は、便宜「2丁目」と記載して差し支えない」(昭和38年7月9日民事甲第1974号)との先例があるからです。また、住民登録法(※)における「住居表示に関する法律の施行に伴う住民登録及び戸籍事務の取扱いについて」(昭和37年5月29日民事甲第1448号)においても、住民票が横書きで調製されている場合の記載例は、アラビア数字になっています。
 本市では、住民票上も「○○二丁目」と漢字で表記していますが、例え住民票がアラビア数字で表記していたとしても、それはあくまで住民票における取扱いであって、法規文書では漢字で表記するべきであると考えています。
 (※)住民登録法は、住民基本台帳法の施行によって廃止されましたが、住民基本台帳法における事務の取扱いについては、「住民基本台帳事務処理要領」(昭和42年10月4日民事甲第2671号・自治振第150号ほか)に基づくこととされており、同通知によると、住民票の記載要領については、従前の例によって処理して差し支えないとされています。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 12:47 | 法制執務 | コメント (0) | -

管理職員等

 地方公務員法上は、いわゆる「管理職」という概念はありません。地方公務員法においては、「重要な行政上の決定を行う職員、重要な行政上の決定に参画する職員、重要な行政上の決定に参画する管理的地位にある職員、職員の任免に関して直接の権限を持つ監督的地位にある職員、職員の任免、分限、懲戒若しくは服務、職員の給与その他の勤務条件又は職員団体との関係についての当局の計画及び方針に関する機密の事項に接し、そのためにその職務上の義務と責任とが職員団体の構成員としての誠意と責任とに直接に抵触すると認められる監督的地位にある職員その他職員団体との関係において当局の立場に立って遂行すべき職務を担当する職員」を管理職員等といい、管理職員等と管理職員等以外の職員とは、同一の職員団体を組織することができません(地方公務員法第52条第3項)。その範囲は、人事委員会規則又は公平委員会規則で定めることとされており(同条第4項)、本市では、代理級以上の職員のほか、秘書、企画、財政、人事、文書法規及び管財の係長が管理職員等とされています。
 例えば、職員団体に加入している児童福祉係長が人事係長に異動すると職員団体を脱退しなければならず、さらに人事係長から市民税係長に異動すると職員団体に再び加入することができることになります。これが、数年前まで本市では守られず、管理職員等と管理職員等以外の職員とが同一の職員団体を組織していました(ただし、地方公務員法上の職員団体でないならば可能です。)。
 このことの問題点については、以前から指摘していたのですが、聞いてはもらえませんでした。それが、平成12年度の人事異動で職員団体の委員長が管財係長に任命されたことによって議会で問題になり、以後、地方公務員法第52条第3項が遵守されています。自治体の問題点を是正するためには、外部からの指摘や不祥事の発生が必要なのかもしれません。
 なお、管理職手当は、管理又は監督の地位にある職員の職務の特殊性に基づき支給される支給される手当です。ですから、管理職手当が支給されない管理職員等が存在します。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 19:55 | 地方公務員法 | コメント (0) | -

長崎市長銃撃事件

 昨夜銃撃された長崎市長がお亡くなりになりました。謹んで御冥福をお祈りします。
 報道によると、容疑者には市道事故に関するトラブルや市発注工事に対する不満があったようですが、もしもこれが犯行の動機ならば、全国の自治体の首長に銃撃される可能性があることになります。こうした問題は、全国の自治体で発生しているはずです。今後は、鳥取県のように自己防衛費を予算化する自治体が増えていくのでしょうか?
 銃撃となるとめったに起きることではありませんが、本市では、刃物を振り回す方は、たまにいらっしゃいます。また、自分の要求を通そうとして、恫喝や暴力に訴える場合は多いです。こうした行動をする市民は一部ですが、恫喝や暴力は、日常茶飯事として起こっています。京都市で職員からの暴言で市民がPTSDを発症して裁判になった事例がありましたが、職員は、一部の市民からの暴言を受け続けています。
 お役所仕事と言われる地方公務員ですが、自治体の最前線で働く職員は、多かれ少なかれ、身の危険を感じながら大多数の市民のために働いているのです。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:41 | その他 | コメント (0) | -

市政相談所規則

 「市議会市政相談所規則」。地方自治法の一部を改正する法律に係る市議会委員会条例及び市議会会議規則の一部改正に伴い、3月に見直しを行った議会関係の例規の一つです。
 市政相談所は、議員の自宅に置き、別記様式の看板を掲示し、@市行政の普及及び宣伝、A市行政の相談及び指導をその業務として行うと規定されています。大阪府にも議員の自宅又は事務所に府政相談所が置かれていますが、そもそも市政相談所とは、何なのでしょうか?@に当たる業務は、行われていませんし、Aの業務は、本来の議員活動の一環として行われるべきものではないでしょうか。
 調べてみると、市議会五十年史に「各方面から要望があり、先進市の状況を調査し、試験的に実施したところ、非常に好評である」ということで、昭和31年に規則設置されたとの記述がありました。そこで、インターネットで検索してみましたが、「市政相談所規則」なるものは、本市と隣のK市以外は、見当たりませんでした。
 いわゆる流行モノで、放置しすぎて忘れられてしまった例規の一つかと思われましたので、思い切って理屈を付けて議会に廃止の提案をしました。すると、意外にもすんなりと了解していただきました。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:19 | 地方自治法 | コメント (0) | -

例規の過誤

 本市では、条例、規則その他の規程等を合わせて、年間約100件の例規を制定します。その中には、例規の形式や内容等に間違いが生じることがあります。
 本来、間違いはあってはならないものですが、国法においてさえも立法の過誤が見受けられるぐらいですから、市町村の例規では、やむを得ないのかもしれません(官報で立法の過誤を見つけると妙にうれしいものです。この気持ち、法規担当者なら理解していただけると思います。)。
 では、間違いが生じた場合は、どうするのでしょうか?本市では、条例案が可決された場合(規則の場合は、公布されたとき)は、間違いがあってもそのまま条例となります。当然、間違いを訂正するには、一部改正条例を制定しなければできません。
 昔の例規原本を見ると、訂正された痕跡のあるものがありますし、公布後においても内容の差し替えをしていたということを仄聞しています。しかし、自分が法規を担当するようになってからは、このようなことは一切やめました(法規を担当して間も無い頃、条例の内容を差し替えてくれと某課長に言われて大げんかしました。)。
 「逐条地方自治法」(松本英明著/学陽書房)にも「ひとたび議決が終わった後には、もはや条例の字句を変更したり修正したりすることは許されない。事務当局のミスプリントその他の手違いが、そのまま議会の議決によって条例となり、公布手続をとる前に、ちょっと二、三の字句を担当者が改変するなどという取扱いは厳に排されなければならない」とあります。
 しかし、例規の過誤は現に発生します。実は、3月にもやってしまいました。そんなときは、一人で思いっ切り落ち込みます。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 19:05 | 法制執務 | コメント (0) | -

辞令の効力発生時期

 任命行為(つまり辞令)の効力は、いつ発生するのでしょうか?
 「行政行為の効力発生の一般原則は、到達主義によっており、任命行為も法律に特別の定めがない限り、相手方に意思表示が現に到達し、または相手方が了知しうべき状態におかれたときにその効力を発生するものとされている(昭和25年11月18日法意一発第89号)。したがって、一般的には、辞令が交付されたときに任命行為の効力が発生することになる」(「逐条地方公務員法」橋本勇著/学陽書房)とあります。このことを厳格に解すると、例えば4月1日付けで総務課長が異動した場合、4月1日の決裁は、辞令交付式までは旧総務課長が、辞令交付式以後は新総務課長がするということになります。しかし、こんなことをしている自治体は、あるのでしょうか?
 「逐条地方公務員法」は、次に「しかし、降任のように不利益処分に該当するものについては、常に到達主義によって効力を生ずるものと考えなければならないが、その他の任命は、むしろ発令の日付の午前零時から効力を生ずると解することが任命権者の意思に合致し、職員の利益にも反しないものと考えられる」と続きます。至極もっともな解釈ではないでしょうか。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 20:09 | 地方公務員法 | コメント (3) | -

文書管理システム

 自分は異動なく、文書法規12年目に突入です。
 3月末から組織改正及び人事異動に伴う文書管理システムの移行作業を行いました。今日は、システムの最終確認のために出勤しました。
 本市の文書管理システムは、市販されているシステムをカスタマイズして使っていますが、導入から6年目を迎えて、そろそろ限界がきています。今年度中には、新しい文書管理システムの導入について検討しなければなりません。
 今となっては、電子計算機のない事務は考えられませんが、事務の電算化が本当に有意義なのか自分は疑問に思っています。たしかに、電算化による利益は大きいです。しかし、そのことによる不利益も大きいのではないかと思ってしまうのです。事務が省力化された部分もあれば、増大した部分もあります。ペーパーレス化はあまり進んでいません。個人情報漏洩の危険性は増大しました。そして何より、職員の事務能力が低下しているのではないかと思っています。

投稿者 おおさか政策法務研究会管理人 : 11:56 | 文書事務 | コメント (0) | -
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