−管理人のたわごとブログ− 2007年2月
市議会3月定例会が3月6日に開会します。本市の場合、招集日の7日前に議会運営委員会を開催し、招集告示をするのが通例です。議案については、議会運営委員会の前日に議員に送付し、議会運営委員会終了後、各課に配布することになっています。ですから、今日、3月定例会の議案を各課に配布しました。
しかし、議員には、2月26日ではなく、既に2月20日に議案を送付しています。これは、3月定例会については、できるだけ早く議案(特に来年度の当初予算)が見たいという議員の要望により、議案の送付日は、その都度、協議して定めることになっているからです。自分が文書法規を担当し始めた頃は、まだ作成中である当初予算のゲラをコピーして議員に渡すというようなことまでしていました。この悪習を是正するための条件が議案の送付日の前倒しだったわけです。
「議案の提出は議会の開会中に限る」(昭和24年8月16日行政実例)とありますので、本来は、議案は招集日に送付すべきものと考えられます。しかし、議案審議の効率化を図るためにも、ほとんどの自治体が「提出を予定されている議案と同一内容の印刷物を配付するということであるならばあえてさしつかえない」(昭和26年8月20日行政実例)ということで、事実行為として、議案と同一内容の印刷物を事前に配付しているものと思われます。
2月17日、福井県男女共同参画審議会の録音記録を県が非公開としたのは違法だとして、非公開決定の取消しを求める訴えが福井地裁でありました。
新聞によると、県は「録音は議事録作成のメモに当たり、情報公開条例の対象ではない。」としていますが、福井県情報公開条例第2条第2項は「「公文書」とは、実施機関の職員が職務上作成し、または取得した文書、図画および電磁的記録(略)であって、当該実施機関が管理しているもの(以下略)」と規定しています。つまり、「公文書」とは、記録媒体の形態を問わない組織的共用文書を指していると考えられます。そうであるならば、録音は「情報公開条例の対象ではない」=「公文書ではない」という主張は、苦しいのではないでしょうか。
本市でも2年前に議会委員会の録音テープの情報公開請求がありました。そのときは、請求を取り下げてもらい、情報提供で対応しました。録音テープを情報公開条例の対象としたくないという実施機関の思いと請求者の知る権利の保障とのバランスを考え、こういう対応をしました。
福井地裁がどんな判決をするのか注目しています。
昨日、議員協議会(いわゆる法定外委員会)にオブザーバーとして出席してきました。案件は、地方自治法の一部を改正する法律(平成18年法律第53号)の施行に伴う議会関係例規の改正についてです。2月2日付けのブログ(法規審査)でも述べましたように、本市の例規は、すべて文書法規係が作成します。議員提案条例も同様です。
今回の議会委員会条例の改正に当たって問題となったのが、議会運営委員会の取扱いです。本市の場合、議会運営委員会は、条例設置されていません。平成3年の自治法改正によって議会運営委員会が法定されたのですが、あくまで任意設置であり、問題は、公務災害及び費用弁償ぐらいであろうと従前のまま(議会規則により設置。議会に規則の制定権があるかどうかは、異論があると思いますが…)にしていました。しかし、今回の自治法改正によって、議長が臨時会の招集を請求するためには、議会運営委員会の議決を経る必要があるとされたことに伴い、議会運営委員会を条例設置することとしました。この件で驚いたのは、「地方自治9月号」(地方自治制度研究会編/ぎょうせい)28ページによると、約99.7パーセントの市が議会運営委員会を条例設置しているということでした。
「法規事務の手引」(大阪府)170ページには、「掲げる」と「定める」の使い方として、「表において、例えば、「次の表の上欄に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に定める金額」というように、「掲げる」は、ある特定の場合や事項を表す欄を指す場合に用い、「定める」は、それに対応する欄を指す場合に用いる。」とあります。しかし、3月定例会に提案する条例の参考にさせていただいた大阪府A条例では、このケースで「掲げる」と「掲げる」が用いられています。
どう読んでも「掲げる」と「定める」が用いられるべきだと思うのですが、自分の理解が間違っているのか、更なる奥義があるのか、ひとつの流行か、それとも府の単純ミスか…
そういえば、「自治立法実務のための法制執務詳解」(石毛正純著・ぎょうせい)においても、三訂版では「罰則規定の場合には、「次の各号のいずれかに…」の表現は用いないのが一般である。」(537ページ)とされていたのが、四訂版では「罰則規定で刑罰を科せられるべき行為を掲げる場合には、「次の各号の一に…」という表現を用いるのが通例であったが、最近は「次の各号のいずれかに…」の表現に統一されつつある。」(575ページ)とされています。法制執務の世界でも流行があるのです。
2月2日、文化審議会は、「敬語の指針」を文部科学大臣に答申しました。この指針は、文化庁のホームページで公開されていますので、簡単に読むことができます。読後の感想は、敬語とはこんなにも難しいものかというのが正直なところですが、第3章の敬語の具体的な使い方などは、読み物としても面白いです。
ちなみに、公用文では、あいさつ文等の特別なものを除き、原則敬語を使用しないとされています。正確に言うと、敬語の中でも丁寧語は通知文等で使用しても構いませんが、それ以外の尊敬語及び謙譲語は通知文等には使用するべきではないとされています(「分かりやすい公用文の書き方」礒崎陽輔著/ぎょうせい参照)。ただし、このことを理解している職員は、非常に少ないのが現実です。
皆さんのところでは、例規審査は具体的にどのようにしているのでしょうか?本市では、条例、規則その他の規程及び議案については、各課から依頼を受けて、すべて文書法規係で作成しています。それを各課が起案するのですが、回議の途中で、法規審査を受ける必要があります(令達のうち訓令、訓達及び庁達についても法規審査が必要)。事務決裁規程上は、法規審査を行うのは総務課長ですが、文書法規担当主幹も承認印を押します。実質的には、法規審査とは、文書法規係が作成したことの確認ということになります。このことを担保する方法として、公告式条例に規定する掲示場には施錠をし、その鍵を文書法規係で保管しています。自分が文書法規を担当するようになったころは、例規があまりにもずさんな状態だったため、こういう方法を選択することにしました。
また、本市では、企業管理規程、行政委員会の規則その他の規程についても法規審査が必要です。「委員会がその権限に属する事務に関して必要な規則を制定する場合、長はこれに積極的に干渉することは事前においても事後においてもできない。」(昭和28年6月16日行政実例)ということについては当然了知していますが、本市の実情からは、やむを得ないと考えています。
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